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招待されていた林忠彦賞・授賞式に参加した。 今年第25回林忠彦賞を受賞されたのは船尾 修さん。 テーマは『フィリピン残留日本人』 6×6のカメラを使ってモノクロフィルムで撮った写真は、深みと陰影があり、残留日本人として辛酸をなめつくした人々の苦悩がにじみ出ている写真が多かった。 なんという精緻な写真なのだろう。 1枚1枚に壮大な物語が織り込まれていることが想像される写真ばかりでひき込まれていく。 すばらしいドキュメント写真であり、写真1枚1枚の力を再認識させられた。
自分はどうであろう。 連写可能になり、デジタルで感度を上げられるようになり、今まで撮れなかったものが撮れるようになってきた。 反面、とても安易になっていたような気がした。 自然写真は偶然の出会いと、一瞬のシャッターチャンスが勝負。 ドキュメント写真は、1枚撮るまでにかけた時間のほうが大切なのだろう。 その違いがあるが、自然写真でももっと1枚1枚を大切にしなければと思った。 アフリカ出発前によいものを観させてもらった。
船尾氏を知ったのは、僕の使っている旅行会社の冊子に彼の紹介や写真が時々載っていたからだ。 若い頃、アフリカを何度も放浪し、以後、写真家として活動されている。 今では大分の国東半島で有機農業をやりながら写真活動にも取り組んでいる。 初めてお会いして挨拶をしたが、一度ゆっくりアフリカや農業などについて聴いてみたいと思っている。
船尾氏の写真展は、現在六本木ミッドタウンの富士フィルムフォトサロンで行われている(2月に僕が写真展を行っていた所です)。 |
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